初心者のためのデザートワイン入門 基本の3タイプとおすすめ銘柄

デザートワイン入門

デザートワインとはブドウを原料として造る甘いワインです。
甘いワインといっても様々で、ほのかに感じる甘さから、思わず目を見開いてしまうくらいの甘みをもつものまであります。
造り方にもいろいろあり、デザートワインといってもかなり多種多様なワインが存在します。

今回はそのデザートワインの中でも、ますは押さえていただきたい3タイプをご紹介します。

 


貴腐ワイン

これは「貴腐ブドウ」というものすごく糖度の高いブドウを使って造るワインのことです。
貴腐ブドウとはボトリティス・シネレア菌(貴腐菌)というカビが果皮についたブドウのことで、この菌の効果によりブドウのエキスが凝縮し、糖分の高まったブドウを収穫することができます。
この貴腐ブドウから造られるワインは、貴腐特有の香りを持ち世界最高峰のデザートワインとしても知られます。

 

マッドパイ

ダーレンベルグ/貴腐マッドパイ2021

当店不動のNo. 1を誇る貴腐ワインです。
その製法上、どうしても価格が上がってしまう貴腐ワインですが、なんとこちらは2860円(税込)でお求めいただけます。
安価な貴腐ワインの中にはただ甘さが際立つだけのワインも存在しますが、このマッドパイはしっかりと貴腐特有の香りも、甘みを支えてくれる酸味もちゃんとあり、まさに貴腐ワインとの出会いの一本に相応しいワインです。

グラスに注ぐだけで感じる濃厚な香り、口に含むと濃く淹れた紅茶に蜂蜜をいれたようなしっかりとした甘みを感じます。
あとから桃のコンポートに、ドライにしたアプリコットやパイナップルのような甘さも追いかけてきます。
思わず顔がニヤけてしまうような、出そうと思っていなくてもうっかり美味しいと声に出してしまうような、強烈な出会いとなることでしょう。

 


陰干しワイン

読んで字の如く、収穫したブドウを干して造られるワインのことです。
干すことでブドウの水分が抜けてエキスが凝縮し糖分の高いブドウになります。
フレッシュフルーツよりもドライフルーツのほうが甘みが強いですよね。
これはとくにイタリアで多く使われる製造方法で、イタリアではパッシートと呼びます。
パッシートという製造方法はイタリア全域で用いることができます。

 

カヴァルキーナパッシート

カヴァルキーナ/パッシート ビアンコ ヴェネト2018

下北沢ワインショップで上記のマッドパイに次いで2番目に人気のあるワインです。
このパッシートも、その造り方からどうしても値段がたかくなってしまうのですが、なんとこのワインは2310円(税込)です。
出会った時は値段見間違っているかと何度も確認してしまいました。
造り手も、この価格でこの品質のワインはどこを探しても見つからないだろうと言っているほどです。

パッシート ビアンコ ヴェネトは熟成させる工程に小さなオーク樽を使用しています。
はちみつに漬けたアーモンドやヘーゼルナッツにビスケットのような味わいで、甘みの中に感じる香ばしさがクセになるワインです。

 


アイスワイン

これは凍ったブドウを用いて造られる甘口ワインです。冬までブドウを樹に実らせて自然凍結させるのですが、その凍ったブドウを凍ったまま収穫しなければならないので、その収穫作業はとても過酷です。
凍ったブドウ1房から絞られる果汁はティースプーン1杯分とごくわずか。
さらに気象条件によってはブドウが凍らず造らない年も出てきます。
とくに最近は温暖化の影響もあり、年々希少性が高まっているワインです。

 

ルドルフ ファウス

ルドルフ ファウス/ウーデンハイマー ゾンネンベルク リースリング アイスヴァイン2018

ドイツのアイスワインです。この年は非常に収穫までに時間がかかり、なんと収穫終了は2019年1月22日で、このワイナリー史上最も遅い収穫だったそう。
まさに努力の結晶が詰まったワインです。

先にご紹介したワイン2種類と比べると、一番フルーティーなのがこのワインです。
マスカット、マンゴーやパッションフルーツの濃厚なフルーツの甘さが広がります。白いお花の蜜のニュアンスも感じます。

いかがでしたでしょうか?
デザートワインと言っても味わいはいろいろです。飲み比べてみて、ぜひお好きな1本を見つけてみてくださいね!

 

Tsubura Shingu  新宮瞳

Shimokitazawa Wine Shop 下北沢ワインショップ
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